ECH代表 廣田正俊のコラム
Hirota column
会社の方向性や今現在の様子など
ECH 代表 廣田正俊の考え方とともに記しています。
マインドフルネス瞑想
私は毎日朝10分間の瞑想を行っています。
その瞑想の効果が、マインドフルネス瞑想という形で広く知られていることについて書いてみます。
人は常に考え続けることをしてしまう生き物です。
ぼーっとしていても、実は常に脳は働き続けていることは研究で分かっています。
ネガティブな事を考えてしまう癖がある人は「考えないようにしよう」と努力をしますが、脳は常に考える仕組みとなっているので、グルグル考えているうちに心ここにあらずといった状態になります。
「考えないようにしよう」と意識することで余計に考えてしまうといった状態です。
マインドフルネスは「ある特定の方法を使い自分に対して意識を向けること」を行います。
今の自分の状態に気づき、良いか悪いかといった判断をするのではなく、あるがままを受け入れることができる状態を作ります。
その状態を作るために瞑想を活用します。
8週間のマインドフルネス瞑想法では、偏桃体の反応が緩やかになり海馬と前頭前野(学習、思いやり、内省など)が活性化し、ストレスの軽減・能力アップしたという科学的裏付けもあるそうです。
日々の心配事や不安な気持ち、仕事や他人からの評価など、つい頭に浮かんでしまうことを鎮め、「今」だけに集中できるような精神状態を意識的に作っていくというのがマインドフルネス瞑想です。
瞑想を行うことで雑念が消え、集中力を高める効果があり、不安やストレスから解放されることで心身のコンディションを整える効果があります。
マインドフルネス瞑想の効果は、
1,集中力のアップ
瞑想によって余計な考えを捨てることができ、今、目の前の事だけに集中できる力を養うことができます。
2,セルフアウェアネス、セルフマネジメントの向上
セルフアウェアネスとは「自己認識能力」のことで、自分の感情などの内面を見つめ、理解を深めることです。
この能力を高めることで、自分の感情をコントロールできるようになり、仕事のパフォーマンスなどが上がると言われています。
瞑想で内省を促し、自分のやるべきことをはっきりとさせることで、業務効率を上げていく事が可能となります。
マインドフルネス瞑想のやり方ですが、
1,呼吸を整える
足を組んで床に座り、背筋を伸ばして目線は下へ、目は軽く閉じます。
手は軽く膝の上に置きます。
そして呼吸を整えて、鼻から息をゆっくりと吸い、お腹や肺の膨らみを感じます。
次に、吸った時よりも時間をかけて鼻から息を吐いていきます。
この呼吸を1分~1分半ほど行い瞑想の準備を行います。
2,瞑想のやり方
(1) 呼吸を整えたら、目を閉じたまま、呼吸を続けます。
(2) 自分の呼吸に意識を集中させます。頭に中に色々なことが浮かんでも無理に考えを止めることはせず、そこに考えがあるなという程度に捉えておきます。
(3) 引き続き自分の呼吸に意識を集中させると、また色々な考えが頭をよぎります。次はそういった考えがよぎる自分の状態を把握しに行きます。「自分はイライラしている」「不安な気持ちを抱えている」など心の中で言葉にしてみます。そうすることで、今の自分の状態に気が付くことができます。そして気が付いたことも、静かに流していきます。
(4) 考えを意識の外に流したところで、また呼吸に集中していきます。
このように瞑想を続けます。
この瞑想を毎日繰り返し行うことで頭に浮かぶ様々な考えは徐々に減っていき、今の自分の呼吸だけに集中できるようになります。
この瞑想を実践することで、人は自己認知を高めていく事ができるようになり、自分の感情を察知し、その背景を理解したうえで、自身の行動に活用できるようになります。
優秀なリーダーはこの能力が長けているとも言われているそうです。
2023/06/29
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四匹の猿
ビジネスに関する本を読んでいたら、古い価値観や習慣について書いた文章があり、それが面白い文章でしたので紹介します。
四匹の猿
ココヤシの木の下に四匹の猿がいた。
しばらく待ってもココナツの実が落ちてこないので、一匹の猿が実を採ろうと木に登ったが、半分まで登ったところで電気ショックを感じ、慌てて地面に降りた。
他の猿も動揺して恐怖にかられた。
さっきの猿はもう一度、登ろうとしたが、また同じ結果となった。ほかの猿も一匹ずつの登ってみたが、電気ショックを受けて実を採ることはできなかった。
まもなく猿は、木に上るのはとても危険だと理解するに至った。
この経験から、ココナツに関しては採りにいくのではなく、重力の法則で落ちてくるのを待つことが唯一のビジネスモデルとなった。
四匹の猿は、これを自分たちの組織の方針として、従業員向けの手引きや研修プログラム、業績評価基準、組織構造に組み入れた。
彼らの理解が正式な慣行となり、どうしてココナツの木に登ってはいけないのか、疑問に思うこともなくなった。
やがて四匹は、別の木に移動となった。
その木には電気ショック装置はなかったので登ったとしても問題は無かったが、彼らは登らなかった。
環境に非線形の変化が起きたのに、猿たちは以前の環境下で決定されたとおりの行動をした。
電気ショックの経験を、新しい木にも適用したのだ。
その後、経営陣が四匹のうち一匹を異動させ、代わりに電気ショック経験のない新しい猿が一匹やってきた。
その猿がココナツの実を採ろうと木に登り始めると、ほかの猿たちが引きずりおろした。
新しい猿は何度も木に登ろうとするが、ほかの猿たちが止めに入る。
まったく違う考え方をする新しい猿に、残りの猿たちが木に登ることは許されない行為だと説明する。
重力こそが、唯一のビジネスモデルなのだから。
「じゃあ、待つしかないと言うんですか?」と新しい猿が尋ねる。
「風が強い日に、ココナツの実が落ちてくることを願うしかないんだ」と別の猿が答える。
結局、新しい猿もどうして木に登ることが危険で許されない行為なのか、よくわからないまま言われたことを受け入れる。
電気ショックを体験したことはないのに、「木は登るものではない。もし登ろうとしたら強い反対に遭うのだ」と理解する。
こうして、他の猿とは違うアイデアや過去の経験を持つ新しい猿も、周りの要求に合わせて古い考えに適合していく。
猿は一匹ずつ移動していき、やがてすべて新しい猿に入れ替わったが、彼らは電気ショックを受けたこともないのに、ココヤシの木に登るのは危険だと学習する。
こんな風に、環境がつくった古いロジックが、すでにその環境には即さなくなっているのに残っていくのである。
非線形な変化が新たな魅力的な可能性を秘めたチャンスをもたらしているというのに、過去の力が強すぎて、結局、そのチャンスは失われてしまうのだ。
だからこそ、組織は選択的に忘れる訓練をすることが重要となる。
ここで忘れるべきは、もう役に立たなくなったことである。
あるいは、今も過去のビジネスにとって価値のあることであっても、それが新しいビジネスを抑制するような効果は遮断する方法を考えるべきだとしている。
2023/06/22
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~トップが綴る~ 私の人生を支えた信条
今回は私が参加した経営者研修で執筆依頼があり、その原稿となる「~トップが綴る~ 私の人生を支えた信条」を記載します。
人を育てる
私が会社経営の中で様々な課題にぶつかり思い悩む中で、ここまで続けてこられたのは「人を育てる」という信条が大きく影響しています。
会社を興したきっかけは、人が集まる組織を作り、そこで人を育て、集まって来てくれた人の人生を変えていきたいという思いからです。
当社の業務内容は、ITコンサルタントとしてコンピュータシステム(ERP)の導入を行う事です。
通常は、お客様先へ行って仕事を行います。
起業したての頃は、仕事ができない新人をOJTのような形で連れて行くことはできません。
その理由は、OJTはお客様にとってのメリットがなく、また当社の業務はOJTで新人に伝えていくには時間がかかる過ぎるためです。
しかし、自分の生活や社員の給与を支払うためには自分がお金を稼ぐという働き方が必要で自分が仕事をしながら社員教育をしなくてはいけません。
社員教育をしないと社員の人生をより良くすることができないため、当時は採用した社員にはシフト勤務としてもらい、午後から夜までの出社としました。
私はお客様先での仕事が終わった後、会社へ戻り夜まで採用した社員へ技術教育を行うという事を続けました。
昼間は仕事をして、夜は社員教育をする。
この生活は大変ではありましたが、「人を育てる」という信条があったので社員が1人2人と育っていく中で、社員がやりがいを持って仕事に望んでいる状況をとてもうれしく思い、続けていくことができました。
いまでは社員数も増え、人を育てるという社風が根付いてきたことから組織として社員教育を行う仕組みができ、毎年IT技術を習得した社員を育てることができるようになりました。
会社経営の難しさは起業当初から現在に至るまでその時々の会社の大きさによって異なりますが、そこで出てくる様々な課題をしっかりと受け止め逃げることなく解決していくという気持ち、そこは自分の中にある「人を育てる」という強い信条が支えてくれています。
会社経営には売上や顧客満足といった必ず必要なことがありますが、なによりもその会社を形作っている社員が成長を感じ、幸せな人生を送ることができることが大切です。
その為の土台として会社があり、その会社が持つ様々な資源を利用しながら社員が成長していくという組織をこれからもより磨きをかけながら作って行きます。
2023/06/15
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三大神
ヒンドゥー教には、ヴィシュヌ、シヴァ、ブラフマーという三大神が存在します。
ヴィシュヌは「維持」、シヴァは「破壊」、ブラフマーは「創造」の神です。
ヒンドゥ教ではよく知られたこの三大神が、実はビジネスの繁栄維持に応用できるという文献を読みました。
まずヴィシュヌのように、企業は既存の中核事業を維持しなくてはいけない。
だが、シヴァのように、非生産的な過去の痕跡は捨てなくてはならない。
そしてブラフマーのように、時間と環境が破壊したものを満たすように、有望な未来を作り出さないといけない。
ヒンドゥ教の三大神には、それぞれ象徴的な妻がいます。
ヴィシュヌの妻は、富をもたらすラクシュミー。
シヴァの妻は、過去を破壊する際に必要不可欠なパワーを象徴するパールバティ。
ブラフマーの婚約者は、イノベーションや将来の利益の源にとても重要なインプットとなる創造と知識を象徴するサラスフティです。
ヒンドゥー哲学によると、「創造ー維持ー破壊」とは、始まりも終わりもなく、延々と続くサイクルとされています。
三大神は、あらゆる生命体の創造と維持のため、それぞれ同等に重要な役割を果たし、さらに宇宙は劇的な変化を遂げることがあるが、変化へと向かうプロセスはたいてい進化的であり、小さなステップをいくつもいくつも重ねていくのだとヒンドゥー教は教えています。
この哲学に即して言えば、企業を維持していく事は、終わりのないダイナミックでリズミックなプロセスと言えます。
この調和のとれた「維持、破壊、創造」のサイクルを維持できるよう、ヒンドゥー教の三大神を取り入れた経営をする会社があり、成長の源となっています。
会社経営ではヴィシュヌ(維持)、シヴァ(破壊)、ブラフマー(創造)の考え方がとても参考になります。
2023/06/08
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