ECH代表 廣田正俊のコラム
Hirota column
会社の方向性や今現在の様子など
ECH 代表 廣田正俊の考え方とともに記しています。
技術力×粘り強さ×責任感
今回は社会人の能力について書いてみます。
最近読んだ本に、社会人が仕事に携わるときの能力は「技術力」と「粘り強さ」と「責任感」の掛け算で決まるとありました。
この計算式で気づかされたことに、どの項目も「0」があるとダメだという事です。
掛け算で能力が決まるので、いくら技術力があっても例えば「責任感」がないと社会人の能力としては役に立たないということです。
それぞれを考えてみたとき、
「技術力」は、日々の勉強と何にでも興味を持つ積極性が必要です。
社会人は昼間は仕事がありなかなか勉強といった将来への投資を行う時間があまりとれません。
その中で技術力を身につけるという事は、いかに自分の自由な時間を自分の将来のための勉強に費やすかという事です。
毎日、会社から帰るときに喫茶店などに寄って勉強したり、休みにファミレスへ行って勉強したりといった行動ができるかという事です。
また、仕事中に何か気になる技術的な項目が出たときに、その事に興味を持ち、そのまま流すのではなく今その知識が必要でなくても興味を持って調べるという積極性が必要です。
このような行動はどこかで学べるものではなく、日々の自分の生き方によるところです。
自分の将来をしっかりと見つめ、3年後、5年後にどうなっていたいかをリアルに考える気持ちが必要です。
「粘り強さ」は、何か課題が出てきたときに途中であきらめることなく、どうすればこの課題が解決できるかをずっと考え続けることができるかという事です。
自分がわからない、できないことにぶつかったときに、「もうだめだ」と直ぐにあきらめるのではなく、周りの人へ聞いたり、本などの様々な情報源からヒントを得たりといった、いつもそのことを考え続けることができるかです。
難しいことになればなるほど解決方法はなかなか出てきません。
しかしいつもこのことを考え続けることで、ちょっとしたヒントや思い付きが出てきます。
そこから新たな情報が得られ解決へ向かって行くという事があり、そのためにも粘り強さは必要です。
発明家が時々言っていることに、ひらめきはお風呂に入っているときや歩いているときにふと出てくると言います。
粘り強く1つの課題をずっと考えて続けることで、自分の頭の中からふと解決のヒントが出てくるようです。
「責任感」は、頼まれたことは途中で投げ出さず最後までやりきるという事です。
人の能力には限界があります。その限界を超えたようなことが起こったときにどのような行動をとるかという事です。
そこから逃げ出して他の人へ渡してしまうのではなく、できるまでがんばり、がんばってもできないときは何か他に解決方法がないかを考えるという事です。
自分にはできないが、ほかの人へ頼めばできるような事であれば頭を下げてでもお願いに行き、問題の解決に向かいます。
自分が担当したこと、やると決めたことは、必ず何らかの形ができるまでやり続けるという姿勢が社会人には必要です。
私はこれからも「技術力×粘り強さ×責任感」の大事さを忘れずに仕事に向かって行こうと思います。
2022/01/30
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贈る言葉
今回は私が授業を担当した大学の学生が卒業するにあたり送った言葉を載せます。
贈る言葉
皆さん、卒業おめでとうございます。
多くの方が学生生活最後となり社会へ旅経つことになると思います。
今までは学費を払い知識や経験といったものを受取る立場でしたが、社会に出るとお金をいただきその対価として皆さんの能力を社会へ提供する立場となります。
その時、今までの学生生活で得た知識を存分に使い、社会で1歩1歩経験を積み独り立ちし、その後は自分の得た知識や経験を後輩へ伝える立場となっていくことでしょう。
社会人になるという事は、社会の一員として責任ある行動と他者への貢献が必要となります。
私がいつも社員に言っていることとして「人は鉛筆1つでさえ一人で作ることができない。他者の助けがあって初めて社会生活ができているという事を忘れないように。」があります。
人は気をつけないと「自分の力で生きていっている。他者の助けが無くても大丈夫。」といった思いを持ちます。
しかし、社会へ出ると現実はいつも他者の助けがあるから行動できています。
家は建築業者が立て、道は道路業者が作り、電車は鉄道会社、お昼はレストラン、自分一人では何一つできないのです。
その事をいつも忘れず、他者への感謝の気持ちを持ち、いつも「ありがとう」と言える自分となっていってください。
お金を稼ぐことが社会人の目的ではありません。
他者と助け合って、お互いが幸せな人生を送ることが社会人としての目的です。
また、社会へ出ると今までに経験してこなかったことに直面することもあります。
その時は自分一人で悩むことはせず、必ず周りの誰でも良いので相談してください。
人へ助けを求めることは何も恥ずかしい事ではありません。
令和4年1月
廣田 正俊
2022/01/16
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経営者に必要な資質
今回は「経営者に必要な資質」について書いてみます。
私は約20年間会社経営を行ってきました。
最初は福岡でIT関係の教育ビジネスを行う会社です。
次にECH。
今は、大阪にあるiRCに役員として経営参加しています。
経営は大学で学ぶこともできますが、実践となるとなかなか教科書通りには物事は動かず、時々何が正しいかという正解の無い判断を行わなければいけません。
そのような時、自分の中に核となる判断基準を持ち、一貫性のある経営判断を行う事となります。
私は経営者としての判断基準を身につけるために行ったのはまずは本から学ぶ事でした。
多くの経営コンサルタントや社長が書いた本を読み、自分がこれからどのような判断基準で経営を行えばよいかを学んでいきました。
特に私が感銘を受けて、今の私の経営の拠り所となっている人は松下幸之助さんです。
1代でパナソニックを作り上げ、多くの社員を採用し社会に貢献しています。
経営に関する本も多く書かれており、PHPといった人間教育に関する組織も立ち上げられ、経営者が向かうべき方向を分かりやすく示唆してくれています。
ただ、本から経営の本質まで全てを学ぶことは難しく、やはり直接経営コンサルタントや社長と会って話を聞くことで得られるものが多いです。
3年前から社長が集まる経営塾に参加しており、そこで大学の教授から経営学を学んだり、中小企業から大企業までの社長の話しを直接聞きながら学んでいきました。
いまもまだまだ学ぶことは多く、経営者である以上終わりのない学習になると思っています。
私が今まで色々と本や研修会から学び、社長の話などを聞いて、今思う経営者に必要な資質は以下だと思います。
「社長には倫理観、謙虚さ、責任感が必要です。
経営者に必要なものは、先天的な資質ではなく後天的に訓練によって習得できる能力や技能である。」
倫理観
何が正しい行動かを判断するときの核となる考え方です。
私はいつも「おてんとうさまが見ている。自分の行動は恥ずかしくないか。」と自問自答しています。
謙虚さ
経営者が人より優れているといった誤った考え方はせず、周りへの感謝を忘れない気持ちが必要です。
私の座右の銘は「実るほど頭が下がる稲穂かな」です。
知識や経験が増えれば増えるだけ、人に感謝し、誤りは素直に認め、謙虚に行動します。
責任感
人との約束は必ず守り、時間に遅れず、やるといった事は必ずやり遂げる気持ちです。
自分を頼って来てくれた人の期待は裏切らず、あの人へ任せておけば大丈夫といった人になるため日々努力をしています。
経営者は学ぶことによってなれます。
運動能力の様な先天的に身に付いているものではなく、日々の学習によって必要なものを身につけることができます。
これからも、日々の行動は倫理観を持って行動し、日々学びを忘れず、社員の人生がより豊かになるよう会社経営を行います。
2022/1/5
2022/01/05
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2022年度 年頭挨拶
みなさん、明けましておめでとうございます。
2022年、新たな年が始まりました。
昨年は引き続き新型コロナウイルスの影響から経済環境が不安定となり、業種によっては深いダメージを受けた会社が多く出ました。
この様な状況の中、当社は全くと言ってよいほど影響を受けず、前年対比120%アップの業績が見込まれています。
この状況は、コロナ環境の中でも仕事に真摯に向き合いがんばっていただいた社員の皆さんのおかげです。
ありがとうございます。
2022年の方向性を語るにあたり、まずは2021年に私が重点的に行ってきたことを振り返ってみます。
<社員満足度向上>
会社の存在意義は、大義は社会のため、社会の公器として人々が幸せな生活を送るために活動することです。
そのためには会社は利益を上げ続ける必要があり、利益を上げる源泉は社員の皆さんの活動です。
社員が毎日やりがいのある仕事ができて、幸せな家族・家庭環境が作れて初めて会社利益に貢献できます。
社員満足度向上はそのために行って来ました。
社員の皆さんからいただいた提案や改善案1つ1つを大事に考え、会社運営へ反映していく取り組みを今後も続けていきます。
<商圏拡大>
大阪、福岡への商圏拡大を進めています。
新型コロナ環境の中ではなかなか移動ができず、しばらくは思うようには進めることができませんでしたが、この2か月くらいの間で大阪での事務所開設ができる環境が整い、共同事務所として活動拠点を設置できました。
1月からさっそく営業活動やリクルート活動を始め、東京に続く第2の拠点として活動していきます。
福岡については今現地NPO法人やSAP社との連携を進めており、2月からは教育事業を足場として現地の企業との連携を行い、教育事業およびパートナ開拓による収益拡大を進めて行きます。
<教育事業>
社会の高い教育ニーズに乗り、過去にない高成長を遂げた1年でした。
社員の皆さんの協力により、多くの教育ニーズに応え高収益を上げることができました。
引き続き、教育事業はECHの特色として活かし、コンサルティング事業との相乗効果を図っていきます。
2022年を迎え、今年の重点項目は以下に考えています。
今年も昨年に続き以下の3つの項目を重点項目として続けていきます。
<社員満足度向上>
まだまだ満足できるレベルに至っていないと思っています。
1人1人の社員から多くのニーズを聞き出して、ワークライフバランスの取れた会社組織にしていきます。
<商圏拡大>
新型コロナ環境もあり昨年末からやっと動き出せたという状況の中、アクセルを踏み込んだ行動に出ていきます。
新任役員と共に現在の組織体制を守る中、私は大阪、福岡へ出向いたSES営業活動やリクルート、教育事業を広げていきます。
<教育事業>
会社経営は、停滞は衰退と言われます。
今の現状に満足していては必ず衰退します。
日々新たなチャンスを考え、社会のニーズに敏感になり、お客様から必要とされるサービス提供を進めます。
まずはS/4HANAをベースとしたABAP開発教育カリキュラムの改変を行います。
また、もう1つ付け加えなければいけないことがあります。
<採用>
当社はSAP未経験者でも短期でSAPコンサルタントになれる教育方法を確立しました。
過去は経験者採用に重点を置いた採用でしたが、今年は未経験者でも面談による採用条件をクリアした人材は積極的に採用していきます。
2年間は保守・教育部所属でスキルを身につけていただき、その後当社社員がいるプロジェクト現場へ参画するといった形で人材を作り出します。
また、2年間の間で保守事業、教育事業へも参加させることで、採用コストの早期回収が実現でき、今ある収益への影響が軽微な形での採用・育成を進めます。
今年は新たな役員を任命し、ECH2.0の始まりです。
今まで以上の飛躍、成長を成し遂げる確信がありますので、社員の皆さんの協力をお願いします。
2022年1月
株式会社ECH
代表取締役 廣田正俊
2022/01/03
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2022年の抱負
今回は2022年を迎えるにあたり私の抱負を書いてみたいと思います。
2021年も当社は順調な成長を遂げた1年でした。
コンサルティング事業は仕事の依頼も多く売上は順調に推移しました。
教育事業も当初の想定を大幅に超える教育依頼を受け順調に推移しました。
保守事業は新たな事業としてビジネス体系の整備と新たな顧客開拓を進めました。
来年1年は以下について形ある実現に力を入れていきます。
・SESビジネス
社員一人一人の更なる能力向上とワークライフバランスを考慮したプロジェクトへの配置が行えるよう体制作りを行います。
私たちの仕事は知識が優劣を決める仕事です。
1つのコンポーネントの情報量はかなり多く、なかなか全てを理解することが難しい仕事内容です。
その難しい内容を習得するための教育カリキュラム充実を図り、現場で仕事をしながら更なる知識を付けて行けるよう、参画する現場は業務内容を重視したプロジェクト配置を行います。
また、全ての社員が皆同じように能力向上のみ目指すのではなく、能力向上を目指す中でもワークライフバランスを考慮したプロジェクト配置を行います。
・保守ビジネス
保守事業独り立ちのための、要員採用・育成を進めます。
仕事自体は多くあり、手を出せば保守がやれるような状況です。
ただ、限られた社員人数の中で無理をして仕事を増やし、仕事で社員が疲弊するなどといった事が無いように慎重にビジネスを進めていきます。
保守事業は、教育ビジネスとの相乗効果を主に図りながら継続的な成長を目指します。
そのために、まずは保守を担当する社員を増やすための採用に力を入れていきます。
・教育ビジネス
更なる教育事業の拡大のための、要員採用・育成を進めます。
新型コロナ、労働人口の減少などから、教育は社会から強く求められています。
教育営業を進め、新規顧客・リピータなどの要望を細かく聞きながら更なる教育受注を目指します。
また、社員採用を介して教育ビジネスに携わる社員を増やし、安定した教育ビジネスの成長を図ります。
また、教育ビジネスを介して社員の育成、能力向上を図り、成長した社員がSAP導入プロジェクトへ出ていくことでSESビジネスの更なる成長を目指します。
・パートナビジネス
既存パートナを維持する中、他社との協業を進めパートナを増やしていきます。
東京では当社の教育ノウハウを活かし新規パートナを増やし、大阪では支店開設を行いパートナ開拓を行います。
また、福岡では3月から教育事業を開始し、地元の企業との連携を図る中でパートナを増やしていきます。
2022年からは新たな体制で全社員同じ方向を向いて力を合わせ、それぞれの実現を目指します。
2021/12/26
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「時」の歩みは三重である。
今回は「「時」の歩みは三重である」について書いてみます。
「時」の歩みは三重である。
未来はためらいつつ近づき、
現在は矢のように早く飛び去り、
過去は永久に静かに立っている。
これは、フリードリッヒ・シラーというドイツの詩人が書いたものです。
ベートーヴェンの交響曲第九番の詩を書いた人です。
私たちは今という時間を大事にしなければいけないとよく聞きます。
前に、「朝起きて鏡を見たとき、今日行おうとしていることは自分の人生が今日で終わるとなったときも、必ずやらなくてはいけないことなのかと自問自答しなさい。」という事を聞きました。
そうでないと、本当にやるべきことを忘れて、日々の流れに流されます。
やらなくてはと覚えていても、今やらず、明日やればいいやと思い、時間はそのまま過ぎて行きます。
そして、いつの間にか時間だけが過ぎてしまい、結局やらなかったということになってしまいます。
その時に、自分の過去を振り返ると、やってきたことが静かにこちらを見つめていて、このことをやって本当に良かったのかと問うてきます。
やってきたことが自分の本当にやりたかった事であればその過去は光り輝いてこちらを優しいまなざして見てくれているでしょう。
しかし、何もしなかった過去があると、その過去は静かに自分を戒めるように沈んだ目でこちらを見ているでしょう。
この事実を忘れないようにしなくてはと思います。
振り返って、未来を見たとき、色々な選択肢が並んでいます。
それはゆっくりと近づき、自分の目の前に出てきます。
自分が準備ができていればその未来をしっかりと掴むことができ、今という時間の中で満足した時間を過ごし、輝かしい過去となります。
しかし、自分の準備ができていないと、彩られた華やかな未来を掴むことができず、今の自分の横をすり抜け、暗い過去としていつまでも後悔という形で静かに佇みます。
この、「「時」の歩みは三重である」という言葉を忘れないようにして日々を過ごしたいと思います。
未来を夢見て、今の時間を大切にして、後悔の無い過去を残したいと思います。
2021/12/17
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一緒に見る夢は現実となる
今回は、本を読んでいると出てきた、オノ・ヨーコさんが書かれた、
「一人で見る夢はただの夢。
一緒に見る夢は現実となる」
という言葉について書いてみます。
来年もお正月に恒例の箱根駅伝が開催されるようです。
駅伝マラソンで時々見る風景に、それぞれの中継地点で選手が倒れこむようにゴールします。
でも、一人で走るマラソンの時はゴールで倒れこむ選手はあまりいないそうです。
なぜ選手たちは倒れこむほど全力を出し切れるのかと考えたとき、それは自分一人のためだけに走っているのではないからではないでしょうか。
チームのために、仲間のためにと思うからあれほどがんばれるのだと思います。
人は一人では何もできずとても弱いものです。
私が良く思う「鉛筆一つ作ることもできない」のです。
でも、仲間がいると夢に向かって走ることができ、実現することができます。
私の来年の夢の1つが、大阪、福岡での拠点つくりです。
今年の目標としている「社員満足度向上」「商圏拡大」「教育事業」は引き続き行っていきますが、「商圏拡大」をより具体的なものとしたいので大阪、福岡をターゲットにして活動して行きます。
そのためには私一人では到底できません。
ECHにいる素晴らしいメンバと一緒に私が描く夢の実現を目指します。
拠点が増えることで仲間を増やすことができます。
仲間が増えれば、お互い助け合う力が増します。
1つのことを成し遂げる時も、それぞれの社員が持つ得意とする分野を掛け合わせ短い時間で大きなことができます。
また、拠点を変えることで新たな顧客開拓ができます。
私達が持つ突出した能力をお客様へ提供し、新たな顧客を増やしていくことができます。
社員が増え顧客が増えることでとても安定した経営ができ、気候変動、社会問題などによる経済不況が起こったときにも強靭な体力で乗り越えていくことができます。
私の夢は、強い会社を作り社員が安心して働ける環境を作ることです。
そのためには、1人で見る夢ではただの夢になってしまうので、社員と一緒に見る夢として活動し、現実のものとしたいと思っています。
これからも皆さんと力を合わせて安心して働ける会社つくりを実現してきます。
2021/12/09
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稼働率7割以下
今回は「稼働率7割以下」について書いてみます。
先月日経の経営者勉強会で仙台へ行ってきました。
アイリスオーヤマ株式会社への会社訪問です。
半日をかけて、アイリスオーヤマの工場を見学し、大山会長の経営に対する考え方を聞いてきました。
大山会長から色々と経営者として行う事、考え方などを聞きました。
たくさんの経営に役立つ話を聞かせていただきましたが、特に印象に残っている事として「稼働率7割以下」という事がありました。
「稼働率7割以下」とは、アイリスオーヤマは家庭用品や家電などを作っているメーカですが、工場の稼働率をいつも7割以下に保つという経営を行っています。
通常、工場の稼働率は100%が最適のように思います。
これは無駄のない投資という事で、工場の生産設備が遊ばないよう受注量に見合った生産設備を作り無駄をなくすといったやり方です。
トヨタ自動車のジャストインタイムなどがよく話題に取り上げられます。
無駄な在庫は持たず、設備を有効に使うという考え方です。
では、なぜ大山会長が稼働率7割(3割は動いていない)という生産設備を作るかというと、急な需要にも応えられるようにするためという事でした。
アイリスオーヤマは現在急激に伸びている会社です。
昨年のグループ全体の売上高は約8,000億円、前年の5,000億円から一気に3,000億円増えました。
3,000億円はとてつもない金額です。
これができたのは、1つに稼働率7割経営があります。
現在の急激なマスク需要、巣籠需要に応えることでこの成長を達成できたのです。
この考えは、東日本大震災の時にも活かされています。
震災直後のLED電球の急激な需要にアイリスオーヤマは応えることで急成長を遂げました。
当時LEDでは後発であったアイリスオーヤマは、大手家電メーカを抜き去りLED電球で国内トップシェアに躍り出ました。
この様に急激な成長を遂げたアイリスオーヤマですが、この考え方をするためには、稼働率7割でもやっていける経営手法が必要です。
稼働率7割でも利益が出て、社員に給与が支払える仕組みです。
私は今世の中で出来ていないことをやることが、これからの日本で安定経営を行うために必要な事と思っています。
人口が継続して増えている時代は、人と同じことをしていてもどの市場も総じて伸び続けているので大丈夫でした。
極端な話し、誰でも経営ができた時代です。
しかし今は、人口は減少していく時代です。
これは予測ではなくて、確実に起こる未来です。
消費者が少なくなるという日本で、人と同じものを作っていては生き残れません。
SAP業界は、社員は1人月フルで働いてもらうといった事が当たり前になっており、1人月前提で経営を行っている企業が多くあります。
しかしこれでは社員にがんばれという要求だけで、社員のワークライフバランスの実現や、何かあったときのサポートができません。
ECHは、今は1か月リフレッシュ休暇制度がありますが、更に社員が7割稼働でもやっていける経営を目指します。
そのためには、社員が1人月働くことを前提とした収益(売上)形態ではなく、短時間で付加価値の高い業務につけるようビジネスモデルを作っていきます。
その1つである研修ビジネスはたいぶ形ができてきました。
教育ビジネスでは、研修以外にも人材育成コンサルティングやビデオ研修なども今後伸びていく分野になると思います。
これらモデルを試行錯誤しながら新たなモデルとして作り上げていきます。
現在行っているコンサルティングビジネスも、社員1人1人のスキルレベルを上げて、プロジェクトにどっぷりつかって売り上げを上げるのではなく、複数のプロジェクトを掛け持ち、それぞれのプロジェクトで困っているコンサルへアドバイスや指導をするといったビジネスモデルの構築も考えています。
その試行をいま私が行っており、この形がビジネスモデルとして形作ることができれば、1人月働かなくても今と同等の収入を得ることができると思っています。
多分多くの人は「できない」と思うでしょう。
でも、世の中で社会のためになり多くの人へインパクトを与えるようなことはいつの時代も「できない」と言われてきたことです。
この「できない」ことにチャレンジしていきます。
2021/12/06
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泥田を歩く
最近、京セラ創業者で日本航空を立て直した稲森和夫さんの「京セラ フィロソフィ」という本を読みました。
そこに、「開拓者であれ」という章があり共感しましたのでブログに書いてみます。
そこには泥田(どろた)を歩くという部分があり、「自分は、道とも思えない田んぼのあぜ道のようなぬかるみを歩いてきた。」と書かれていました。
人が一度通った道を歩くのは楽です。
危ないところを避けたり、聞けば教えてくれるからです。
しかし稲盛さんは自分がすべきことは何かを考え、ファインセラミックスの技術を開花させ、何が社会のためになるかという「利他」を基準として行動しました。
私が今行っていることも「利他」を基準として考えています。
SAP業界に入った時、知識をつけたくても学ぶ方法がない人、就職をしたがコンサルタントへの道が開けず悩んでいる人、夜遅くまで働いて疲弊している人、ずっと働いているがなかなか収入が上がらない人、大変な状況で仕事をしている人がたくさんいることに気づきました。
普通、IT業界の知識は本屋に行けば技術書はたくさんあり、教えてくれる教室も安価であり、学ぶ場はたくさんあります。
しかしSAP業界では学ぶ場がなくて成長できない人がたくさんいました。
そこで私が得たSAPの知識を使えばコンサルタント育成ができると思いECHを立ち上げました。
会社を興した時に周りの会社を見ると、多くの会社は開発者を採用し、開発で売り上げを上げていました。
自社でコンサルタントを育てる会社は大手で資金力のある会社でした。
最初は、どうすれば自社の社員をコンサルタントとして育てることができるかわからない中、泥田を歩くように色々なことを試し失敗する中で、1つずつどうすればできるかという事を探っていきました。
社員が学びたいものを学べ、コンサルタントへ行く道が目の前に見えており、毎日深夜まで働かなくても満足できる収入が得られるといった会社を作るために色々な事を行いました。
ECHで一緒に働いてくれた社員の協力があり、今ではコンサルタントになるための明確な道筋ができ、現場でコンサルタントとして活躍している多数の社員がいます。
今までECHを支えてくれた社員には感謝しています。
その社員の将来の安定、幸せのために、いま出来上がっているECHにしかない特徴を活かしながら、今後も誰もやっていない「利他」を基準に自分ができる事にチャレンジしていきます。
追記
今まで周りの人から特異そうに言われたことがあります。
・会社に売り上げ目標がないとはおかしい。
・どうして無料の勉強会をやっているの
これは私がしたいこと・すべきことは「お金儲け」ではないからです。
「利他」の信念で、
・社員が幸せになるため
・学びたい人のため
お金は、世の中が必要と思うところに集まってきます。
2021/11/23
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信頼を得る行動
最近色々なところからECHのビジネススタイルやSAP業界でビジネスを成功させる方法について聞かれます。
多分、業界内で技術者育成がうまく行かない会社や、SAPビジネスへ参入したいが参入障壁が高くどうすればよいかわからないという会社がECHの噂を聞いて連絡を入れてくるのだと思います。
会社が利益を上げるための基本は、必要とされる良い製品を作り、適切な価格で販売することと言われます。
この考え方は経営者であれば誰もが知り、日々実践していることです。
なぜECHがビジネスを0からの立ち上げという状況の中で、縁故の無い東京という土地で14年間もビジネスを続け広げてこれたのかという事を考えたとき、それは「信頼を得る行動」だと思います。
私が思っている信頼を得る行動とは下記のような行動です。
・約束は守る
・相手が困っているときは無理をしてでも助ける
・相手への感謝の気持ちを忘れない
・いつも笑顔で接する
・相手が話しているときはじっと黙って最後まで聞く
・できませんを言わない
・相手が間違えたときこそ優しく丁寧に接する
・相手をバカにしない
・受けた恩は絶対に忘れない、かけた恩に固執しない
思いつくものをあげましたが、これらの事はいつも思いながら出会う相手と接してきました。
その結果、何かあるたびに声をかけてくれる取引先や、個人で仕事をしている友人がとても多くなりました。
私の人生訓としている言葉に、
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
があります。
私が社会人として働く中で多くの人と出会ってきましたが、信頼でき、尊敬できると思える人は皆さん能力は高いのですがとても謙虚で誠実です。
いつも笑顔を絶やさず、他者の事を気遣っています。
このような人とは多くの時間を一緒に居たいと思いますし、一緒に仕事をしたいと思います。
また、この人たちは自分の知らなことをつまびらかにして素直に教えを乞うています。
経営の神様と言われる松下幸之助さんも、相手が新入社員であっても自分の知らない事であれば教えを乞うたそうです。
以前、「人間には口は1つしかないが、耳はなぜ2つあるのか」という話を聞いたことがあります。
それは自分が話すよりも倍のことを聞きなさいという教えだそうです。
自分の言いたいこと、やりたいことばかりを前面に出して相手と接するのではなく、誠実に相手の話をしっかりと聞き、相手がいま何に困っていて、どういった手助けができるかを考えながら人と接することでとても良い人間関係ができます。
常に誠実に行動し、相手から信頼されることが自分を幸せにしてくれます。
2021/11/18
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