ECH代表 廣田正俊のコラム

Hirota column

会社の方向性や今現在の様子など
ECH 代表 廣田正俊の考え方とともに記しています。

自律神経の整え方

私は最近雑誌PHPを毎月読んでいます。

今月号に、夏の暑さに負けないための自律神経の整え方についての記事がありましたので紹介します。

だるい、食欲がない、疲れが取れないといった夏バテの症状は、共通する原因として「自律神経の疲れ」が考えられるそうです。

ヒトには体内環境を一定に保つ恒常性という機能があり、暑いときは血管を拡張させ血流量を増やし体の表面から熱を逃がして体温を下げようとします。

逆に寒いときは、血管を収縮させて血流量を減らして、熱が外に逃げないようにします。

このように自律神経が血管を拡張したり、収縮したりして、体温調整をしてくれています。

ところが、夏は冷房を使うために室内外の温度差が大きくなります。

私たちが暑い場所と涼しい場所を行ったり来たりすると、自律神経は体温を保つために一生懸命働かなければなりません。夏の間ずっとこのような体温調整を繰り返していると、自律神経は疲弊してしまい、機能が低下してくるのです。

夏を元気に乗り切るためには、自律神経を疲れさせず、乱れない体力づくりが大切です。

自律神経には心臓の動きを早くしたり血圧を上げたりすることで積極的な活動を支える「交感神経」と、心臓の動きをゆっくりにするなど体をリラックスさせる「副交感神経」の二種類があります。

基本的には、体を動かす日中は交感神経が活発に動き、体を休める夜には副交感神経が優位になります。

この二つの神経がシーソーのようにバランスを取りながら、すべての臓器をコントロールしています。

この自律神経を整える生活習慣として以下のようなことがあり、2週間ほど続けることで効果が出てくるそうです。

・食生活

 常温以上のものをとる。

 夏は冷たい食べ物が欲しくなりますが、冷たいものは体温を下げ、内臓の冷えを招きます。

・よく噛んで食べる

 一口30回を目安によく噛みましょう。

 脳に刺激が伝わえリラックスできます。また、体温も上昇し、過食を防止する効果もあります。

・運動

 日常生活に軽い運動を取り入れる

 体の熱の多くは筋肉で作られています。筋肉を鍛えて体を温める力を強化しましょう。

・服装

 衣類で温度差を防ぐ工夫をする。

 靴下をはく、レッグウオーマーをつけるなど、意識して足元を温めることで冷えすぎを予防できます。

・空調

 冷房の温度設定は28℃を目安にする。

・入浴

 ぬるめのお湯に10分間つかる。

 おすすめの温度は39~40℃くらいの温度です。

・呼吸

 いつもの2倍の時間をかけて息を吐く。

 10回繰り返すと、副交感神経が作動してリラックスでき、体が温かくなってきます。

日々の生活の中で色々と工夫しながら夏バテを防止して行きましょう。

2023/07/14

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人を育て社会に貢献する

今回はECHの企業理念が「人を育て社会に貢献する」となっている理由について書いてみます。

この企業理念は私が会社を興した理由を表しています。

意味することは、「人には可能性がたくさんあり、自分の可能性を信じて成長したいと思っている人へ、その成長の機会を用意して幸せな人生を送って欲しい」という事です。

自分の能力を上げ、人生を変えていくことはいつからでもできます。

自分が成長を望み、その環境に身を置くことができれば後は自分の行動次第です。

ただ環境を考えたとき、学生時代は生活費は親が出してくれ、学費も出してくれましたが、社会人になると自分で生活費を稼がないといけません。

勉強も自分で時間を捻出して、難しいことを学ぼうとするとお金もかかります。

給与を稼ぐために昼間は仕事をして、勉強をしたくても残業になり疲れて夜勉強することが難しくなります。

成長を望む人に対して、また、自分が成長したいのに就職した環境からなかなか勉強できず悩んでいる人に対して、私の会社がその受け皿になれることを目指して起業しました。

起業してしばらくは、社員の給与を確保することが最優先で、社員教育に会社が持つ、人・物・金といった資源を投入することがなかなかできませんでした。

しかし、起業して15年目となる今、会社の体力も付き、企業風土として学びの文化が根付いてきました。

今は、採用した社員をしっかりと育成し、確実な成長へと導くことができるようになりました。

ECHで学んだ社員はみんな、後輩への指導に積極的です。

これは学びの連鎖がしっかりと企業風土として根付いた結果と思います。

この風土を守り、採用した社員が育つことで、優れた能力を持つ社員が増え、今よりも更に大きな仕事ができるようになることを目指しています。

一緒に働く仲間のスキルレベルが高いと、会社としてよりやりがいのある仕事を用意することができるようになり、日々成長とやりがいを感じることができる社会人生活を用意することができます。

「人を育て社会に貢献する」という理念は普遍的なもので、会社の業績や社会の景気によって変わるものではありません。

この理念に同調してくれる社員を増やし、社員みんなで成長していくこの会社をこれからも大きくしていきます。

2023/07/05

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マインドフルネス瞑想

私は毎日朝10分間の瞑想を行っています。

その瞑想の効果が、マインドフルネス瞑想という形で広く知られていることについて書いてみます。

人は常に考え続けることをしてしまう生き物です。

ぼーっとしていても、実は常に脳は働き続けていることは研究で分かっています。

ネガティブな事を考えてしまう癖がある人は「考えないようにしよう」と努力をしますが、脳は常に考える仕組みとなっているので、グルグル考えているうちに心ここにあらずといった状態になります。

「考えないようにしよう」と意識することで余計に考えてしまうといった状態です。

マインドフルネスは「ある特定の方法を使い自分に対して意識を向けること」を行います。

今の自分の状態に気づき、良いか悪いかといった判断をするのではなく、あるがままを受け入れることができる状態を作ります。

その状態を作るために瞑想を活用します。

8週間のマインドフルネス瞑想法では、偏桃体の反応が緩やかになり海馬と前頭前野(学習、思いやり、内省など)が活性化し、ストレスの軽減・能力アップしたという科学的裏付けもあるそうです。

日々の心配事や不安な気持ち、仕事や他人からの評価など、つい頭に浮かんでしまうことを鎮め、「今」だけに集中できるような精神状態を意識的に作っていくというのがマインドフルネス瞑想です。

瞑想を行うことで雑念が消え、集中力を高める効果があり、不安やストレスから解放されることで心身のコンディションを整える効果があります。

マインドフルネス瞑想の効果は、

1,集中力のアップ

 瞑想によって余計な考えを捨てることができ、今、目の前の事だけに集中できる力を養うことができます。

2,セルフアウェアネス、セルフマネジメントの向上

 セルフアウェアネスとは「自己認識能力」のことで、自分の感情などの内面を見つめ、理解を深めることです。

 この能力を高めることで、自分の感情をコントロールできるようになり、仕事のパフォーマンスなどが上がると言われています。

 瞑想で内省を促し、自分のやるべきことをはっきりとさせることで、業務効率を上げていく事が可能となります。

マインドフルネス瞑想のやり方ですが、

1,呼吸を整える

 足を組んで床に座り、背筋を伸ばして目線は下へ、目は軽く閉じます。

 手は軽く膝の上に置きます。

 そして呼吸を整えて、鼻から息をゆっくりと吸い、お腹や肺の膨らみを感じます。

 次に、吸った時よりも時間をかけて鼻から息を吐いていきます。

 この呼吸を1分~1分半ほど行い瞑想の準備を行います。

2,瞑想のやり方

 (1) 呼吸を整えたら、目を閉じたまま、呼吸を続けます。

 (2) 自分の呼吸に意識を集中させます。頭に中に色々なことが浮かんでも無理に考えを止めることはせず、そこに考えがあるなという程度に捉えておきます。

 (3) 引き続き自分の呼吸に意識を集中させると、また色々な考えが頭をよぎります。次はそういった考えがよぎる自分の状態を把握しに行きます。「自分はイライラしている」「不安な気持ちを抱えている」など心の中で言葉にしてみます。そうすることで、今の自分の状態に気が付くことができます。そして気が付いたことも、静かに流していきます。

 (4) 考えを意識の外に流したところで、また呼吸に集中していきます。

このように瞑想を続けます。

この瞑想を毎日繰り返し行うことで頭に浮かぶ様々な考えは徐々に減っていき、今の自分の呼吸だけに集中できるようになります。

この瞑想を実践することで、人は自己認知を高めていく事ができるようになり、自分の感情を察知し、その背景を理解したうえで、自身の行動に活用できるようになります。

優秀なリーダーはこの能力が長けているとも言われているそうです。

2023/06/29

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四匹の猿

ビジネスに関する本を読んでいたら、古い価値観や習慣について書いた文章があり、それが面白い文章でしたので紹介します。

四匹の猿

ココヤシの木の下に四匹の猿がいた。

しばらく待ってもココナツの実が落ちてこないので、一匹の猿が実を採ろうと木に登ったが、半分まで登ったところで電気ショックを感じ、慌てて地面に降りた。

他の猿も動揺して恐怖にかられた。

さっきの猿はもう一度、登ろうとしたが、また同じ結果となった。ほかの猿も一匹ずつの登ってみたが、電気ショックを受けて実を採ることはできなかった。

まもなく猿は、木に上るのはとても危険だと理解するに至った。

この経験から、ココナツに関しては採りにいくのではなく、重力の法則で落ちてくるのを待つことが唯一のビジネスモデルとなった。

四匹の猿は、これを自分たちの組織の方針として、従業員向けの手引きや研修プログラム、業績評価基準、組織構造に組み入れた。

彼らの理解が正式な慣行となり、どうしてココナツの木に登ってはいけないのか、疑問に思うこともなくなった。

やがて四匹は、別の木に移動となった。

その木には電気ショック装置はなかったので登ったとしても問題は無かったが、彼らは登らなかった。

環境に非線形の変化が起きたのに、猿たちは以前の環境下で決定されたとおりの行動をした。

電気ショックの経験を、新しい木にも適用したのだ。

その後、経営陣が四匹のうち一匹を異動させ、代わりに電気ショック経験のない新しい猿が一匹やってきた。

その猿がココナツの実を採ろうと木に登り始めると、ほかの猿たちが引きずりおろした。

新しい猿は何度も木に登ろうとするが、ほかの猿たちが止めに入る。

まったく違う考え方をする新しい猿に、残りの猿たちが木に登ることは許されない行為だと説明する。

重力こそが、唯一のビジネスモデルなのだから。

「じゃあ、待つしかないと言うんですか?」と新しい猿が尋ねる。

「風が強い日に、ココナツの実が落ちてくることを願うしかないんだ」と別の猿が答える。

結局、新しい猿もどうして木に登ることが危険で許されない行為なのか、よくわからないまま言われたことを受け入れる。

電気ショックを体験したことはないのに、「木は登るものではない。もし登ろうとしたら強い反対に遭うのだ」と理解する。

こうして、他の猿とは違うアイデアや過去の経験を持つ新しい猿も、周りの要求に合わせて古い考えに適合していく。

猿は一匹ずつ移動していき、やがてすべて新しい猿に入れ替わったが、彼らは電気ショックを受けたこともないのに、ココヤシの木に登るのは危険だと学習する。

こんな風に、環境がつくった古いロジックが、すでにその環境には即さなくなっているのに残っていくのである。

非線形な変化が新たな魅力的な可能性を秘めたチャンスをもたらしているというのに、過去の力が強すぎて、結局、そのチャンスは失われてしまうのだ。

だからこそ、組織は選択的に忘れる訓練をすることが重要となる。

ここで忘れるべきは、もう役に立たなくなったことである。

あるいは、今も過去のビジネスにとって価値のあることであっても、それが新しいビジネスを抑制するような効果は遮断する方法を考えるべきだとしている。

2023/06/22

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~トップが綴る~ 私の人生を支えた信条

今回は私が参加した経営者研修で執筆依頼があり、その原稿となる「~トップが綴る~ 私の人生を支えた信条」を記載します。

人を育てる

 

私が会社経営の中で様々な課題にぶつかり思い悩む中で、ここまで続けてこられたのは「人を育てる」という信条が大きく影響しています。

会社を興したきっかけは、人が集まる組織を作り、そこで人を育て、集まって来てくれた人の人生を変えていきたいという思いからです。

当社の業務内容は、ITコンサルタントとしてコンピュータシステム(ERP)の導入を行う事です。

通常は、お客様先へ行って仕事を行います。

起業したての頃は、仕事ができない新人をOJTのような形で連れて行くことはできません。

その理由は、OJTはお客様にとってのメリットがなく、また当社の業務はOJTで新人に伝えていくには時間がかかる過ぎるためです。

しかし、自分の生活や社員の給与を支払うためには自分がお金を稼ぐという働き方が必要で自分が仕事をしながら社員教育をしなくてはいけません。

社員教育をしないと社員の人生をより良くすることができないため、当時は採用した社員にはシフト勤務としてもらい、午後から夜までの出社としました。

私はお客様先での仕事が終わった後、会社へ戻り夜まで採用した社員へ技術教育を行うという事を続けました。

昼間は仕事をして、夜は社員教育をする。

この生活は大変ではありましたが、「人を育てる」という信条があったので社員が12人と育っていく中で、社員がやりがいを持って仕事に望んでいる状況をとてもうれしく思い、続けていくことができました。

いまでは社員数も増え、人を育てるという社風が根付いてきたことから組織として社員教育を行う仕組みができ、毎年IT技術を習得した社員を育てることができるようになりました。

会社経営の難しさは起業当初から現在に至るまでその時々の会社の大きさによって異なりますが、そこで出てくる様々な課題をしっかりと受け止め逃げることなく解決していくという気持ち、そこは自分の中にある「人を育てる」という強い信条が支えてくれています。

会社経営には売上や顧客満足といった必ず必要なことがありますが、なによりもその会社を形作っている社員が成長を感じ、幸せな人生を送ることができることが大切です。

その為の土台として会社があり、その会社が持つ様々な資源を利用しながら社員が成長していくという組織をこれからもより磨きをかけながら作って行きます。

 

2023/06/15

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三大神

ヒンドゥー教には、ヴィシュヌ、シヴァ、ブラフマーという三大神が存在します。

ヴィシュヌは「維持」、シヴァは「破壊」、ブラフマーは「創造」の神です。

ヒンドゥ教ではよく知られたこの三大神が、実はビジネスの繁栄維持に応用できるという文献を読みました。

まずヴィシュヌのように、企業は既存の中核事業を維持しなくてはいけない。

だが、シヴァのように、非生産的な過去の痕跡は捨てなくてはならない。

そしてブラフマーのように、時間と環境が破壊したものを満たすように、有望な未来を作り出さないといけない。

ヒンドゥ教の三大神には、それぞれ象徴的な妻がいます。

ヴィシュヌの妻は、富をもたらすラクシュミー。

シヴァの妻は、過去を破壊する際に必要不可欠なパワーを象徴するパールバティ。

ブラフマーの婚約者は、イノベーションや将来の利益の源にとても重要なインプットとなる創造と知識を象徴するサラスフティです。

ヒンドゥー哲学によると、「創造ー維持ー破壊」とは、始まりも終わりもなく、延々と続くサイクルとされています。

三大神は、あらゆる生命体の創造と維持のため、それぞれ同等に重要な役割を果たし、さらに宇宙は劇的な変化を遂げることがあるが、変化へと向かうプロセスはたいてい進化的であり、小さなステップをいくつもいくつも重ねていくのだとヒンドゥー教は教えています。

この哲学に即して言えば、企業を維持していく事は、終わりのないダイナミックでリズミックなプロセスと言えます。

この調和のとれた「維持、破壊、創造」のサイクルを維持できるよう、ヒンドゥー教の三大神を取り入れた経営をする会社があり、成長の源となっています。

会社経営ではヴィシュヌ(維持)、シヴァ(破壊)、ブラフマー(創造)の考え方がとても参考になります。

2023/06/08

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自分の姿勢

物理学者で随筆家でもあった寺田虎彦先生の随想の中で興味ある一文を見かけたので紹介します。

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- ネコが用を足そうと、庭に穴を掘っている。

一度掘ってしゃがむが、どうも具合が悪いらしく、また別のところに行って穴を掘って、シリを落とす。

しかしまだ、どうも具合が悪いらしい。

そこで、また別の個所を探して掘る・・・・

ネコはバカだから、穴の位置や穴の掘り方が悪いのではなく、自分の姿勢が悪いということに気づかないらしい -

人間にも、これと似たようなことがある。

どうも居心地が悪い。

やろうとすることがなんとなくうまくいかない。

勝手が違ったような感じがする。

しかし、よく考えてみれば、たいていの場合、これは環境や周囲の状態が悪いのではなく、当人の姿勢が悪いのである。

まちがっているのは、当人の姿勢なのである。

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この随想を読んで、自分のことを考えてみました。

社会生活をする中でうまく物事がいかないことは多々あります。

その時に、「これは自分に合っていない」、「周りのせいでうまくいかない」といった風に思いがちになることがあります。

これは自分で解決できないことではなく、考え方を改めると解決法が見つかるのではないかと思います。

「自分に合っていない」のではなく、自分が望んでいることが間違っていたり、もう少し我慢して続けるという姿勢が持てないからうまく行かないのではないか。

「周りのせいでうまくいかない」のではなく、自分でできることはまだあり、自分の行動から周りがそのようになっているのでないかといった見方です。

自分の思い通りにいかない場面にぶつかったとき、まずは自分の姿勢を見直してみる.

ここから色々な道が開けてくるのではないかと思います。

2023/05/31

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VARKモデル

私たちの会社の理念は「人を育て社会に貢献する」です。

学ぶということは私たちが小、中、高校と経験し、社会に出てもいつも身近にあるものです。

それだけ身近にあるものですが、その方法論を学ぶ機会は少なく、学ぼうとしている人へ「教える」という手法も得る機会は少ないです。

人を相手に行う行為は、一律にこの方法でやればという決まった方法ではなかなかうまくいかず、相手に合わせて柔軟に行っていかないとうまく行きません。

ただ、骨子となる考え方・手法は世の中にいくつかあり、今回はその一つ「VARKモデル」について書いてみます。

「VARKモデル」とは、ニュージーランドのニール・フレミング氏が提唱したラーニング・スタイルです。

人は学びを行うときにその学び方に得意・不得意があるとしています。

自分に合った学び方を知ることでより効率的に知識を得ることができ、また学びを指導する側は、どのように指導すれば相手がうまく学びを得て行けるかを知ることができます。

VARKモデルは、ラーニング・スタイルを4つに分けています。

V,Visual Learners(視覚による学習)

 図やイラスト、色などを使って視覚的に学ぶのが得意。

 見て学習するので、一度に多くの情報を取り込み、記憶することができる。

 文章を図やイラストにしたり、内容を色分けすることで理解が進みやすい。

A,Auditory Learners(聴覚による学習者)

 音や言葉を聞いたり、注意深く耳を傾けて学ぶことが得意。

 音や言葉には、外部からの情報だけでなく、自分自身で発進したものも含まれる。

 自ら進んで質問に答えたり、ディスカッションに積極的に参加する傾向にある。

 聞いたり、話すことで理解が進みやすい。

R,Reading/Writing Learners(読み書きによる学習者)

 文章を読んだり、書いたりして学ぶのが得意。

 言葉によるインプットが片方の耳に入り、もう片方の耳に入らないことがよくあるため、紙面やスライドに書かれた文字を見ることや自分でメモを取ることで理解が進みやすい。

K, Kinesthetic Learners(運動感覚による学習者)

 実際に動いたり、やってみることで学ぶのが得意。

 他のラーニング・スタイルと比べて、ソワソワしたり、手を動かして話す傾向がある。

 体を動かしながら情報を得たり、デモンストレーションをすることで理解が進みやすい。

「人を育てる」ということに、この4つのラーニング・スタイルをうまく活用して、自分の知識の向上や、相手を指導するときの指導法に活かしていければと思います。

2023/05/26

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天分を生かしきる

最近、月刊誌PHPを読むようになり、今回は2月号に掲載された「天分を生かしきる」について共感を得ましたので書いてみます。

その記事は、松下幸之助さんが書かれた「人間としての成功」より抜粋されたものです。

天分を生かしきる

人にはおのおの異なった天分、特質が与えられています。

みなそれぞれに異なった使命が与えられ、異なった才能が備えられていると思うのです。

私は、成功というのは、この自分に与えられた天分を、そのまま完全に生かしきることではないかと思います。

それが人間として正しい生き方であり、自分も満足すると同時に働きの成果も高まって、周囲の人びとをも喜ばすことになるのではないか。

この人間としての成功こそが、真の意味の成功ではないかと考えるのです。

この様に書かれていました。

この文章に続き、下記のような実際の出来事も掲載されていました。

松下電器のある営業所の所長が病気で入院したときのことです。

夜間の暗い時間帯にも、看護師が懐中電灯を片手に持ちながら、いろいろな処置をしてくれました。

同室の患者のことを考えて、部屋の照明はつけなかったのでしょう。

所長は、看護師が両手を使えないのは不便ではないかと思い、乾電池事業部門の責任者に、手で持たずに使える電灯はあるのか問い合わせます。

見舞いに来た責任者は、胸のポケットに差す万年筆型ライトがあると、所長に渡しました。

所長はそれを看護師に使ってもらい、意見を聞き、製品の改良に取り組み、2か月かけてポケットに差しても光の方向が安定する商品の案を完成します。

その一方で、所長の病状は悪化を続け、会社が商品化を決定したときには面会謝絶の状態にありました。

家族を通じて商品化を知り喜んだものの、その一か月後にガンのため58歳で亡くなります。

発売した「フレキシブルライト」は生産が追いつかないほど評判を呼びました。

この話を聞いた松下幸之助は目頭を熱くすると同時に、「”人生を生き切る”とはこうゆう生き方ではないか」と考えます。

最後まで営業所員としての使命に立ち、商品化によって多くの人々に貢献した所長は、みずからに与えられた天分を生かしきった”真の成功者”だといえるでしょう。

松下幸之助は、自分もそんな生き方でありたいと、当時80代ながら使命実現への意欲がますます高まったといいます。

日々私たちも、「自分の使命は何か、天分を生かしているか」と自分に問いかけたいものです。

と括っています。

私も「天分を生かしきる」という言葉を思いこれからの人生を歩んでいこうと思います。

2023/05/17

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ペップトーク2

 今回は前回に続き「ペップトーク」について書きます。

経営者研修でペップトークについて学んだ中で、松下幸之助さんが行った具体的な事例を挙げていましたので書いてみます。

・幸せだよ君は

 ー 部下の不安を予見した幸之助の意外な解説 ー

 東京営業所の課長が九州の営業所へ所長として転勤の内示が出たときの話です。

 九州の営業所は競争が激しく業績は極めてきびしい状態でした。

 課長にとって、九州は見知らぬ土地でもありました。

 課長に松下幸之助さんはこう言葉をかけたそうです。

 「君のいく九州はね、実はいま状況が悪いんだ。昔はものすごくよかったんだが、いまはいうなれば最低の線だ」

 「・・・・・・・・・」

 「ということはだね、君がこれから行って何かをすれば、そうした分だけ必ず業績が上がるということだ。もうこれ以上悪くはなりようがないんだから。一所懸命やっても業績が上がらんというところもある。しかしね、君がやればやるだけ業績が上がるというのは、君、いいところへ行くね。幸せだよ、君は」

これは「常に俯瞰的な視点に立って、現状とは別の見方をする」という行動です。

松下幸之助さんの「最悪だからこそ、君が何かしたら必ず良くなる!」という声掛けで、課長に「事実の捉え方が変わり、心に余裕ができた!」という課長の心の変化を促した事例でした。

・君ならできる

 ー 日常の関係がものを言う一言 ー

 松下幸之助さんが若い技術者を呼んで言いました。

 「いまアイロンが売られているが、使ってみると非常に便利だ。しかし価格が高く、多くの人に使ってもらうことができない。できるだけ安いアイロンを作り、誰でも使えるようにしたい。それを松下電器でぜひやり遂げたいのだがどうだろうか」

 若い技術者はその熱意に感激し、同意したそうです。

 そこで松下幸之助さんは命じました。

 「君ひとつ、このアイロンの開発を、ぜひ担当してくれたまえ」

 ところが若い技術者は、金属加工の経験しかなく、アイロンなど電熱関係には素人だったので、当然辞退したそうです。

 「これは私一人ではとても無理です」

 それに対する松下幸之助さんの言葉は、力強く誠意に満ちて、

 「いや、できるよ。君だったら必ずできる」

 その一言で若い技術者の心は動き、何だかできるような気がしてきたそうです。

 「こうゆう意義のある仕事です。及ばずながら精一杯やらせていただきます」

 低価格で、便利なナショナルスーパーアイロンができあがったのは、それからわずか三ヶ月後であったそうです。

これは「常に人間性を見極め、全幅の信頼を承認する」という行動です。

このように、松下幸之助さんはペップトークを自然と行っていたそうです。

2023/05/10

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