ECH代表 廣田正俊のコラム

Hirota column

会社の方向性や今現在の様子など
ECH 代表 廣田正俊の考え方とともに記しています。

問題の本質

私たちの仕事はコンサルティングです。

コンサルティングとは、特定の分野において豊富な知識と経験からクライアントの問題を解決することです。

解決を正しく行うためにはお客様が言っていることを正確に掴み、お客様にとって正しい回答を提示する必要があります。

そのためには、自分が問題の本質を分かっているかがカギとなります。

今回は問題の本質について書いてみます。

経済学者ピーター・ドラッカーは面白いことを言っています。

「間違った問題への正しい答えほど、始末におえないものはない」

例えば、ヘンリー・フォードが車を開発したとき、世の中のニーズは「もっと早い馬が欲しい」でした。

ここで、この問題を「早い馬が欲しい」と捉えると「間違った問題」となります。

「早い馬」を問題として捉えると「正しい答え」は、馬を速く走るように鍛えたり、より速い馬を探すという行動になります。

問題の本質は「早く移動したい」なのです。

フォードは「間違った問題」に対して解決策を探るのではなく、本当の問題に気づけたからこそ、1908年にT型自動車を開発し歴史を変えました。

問題解決能力は優れた解決策を出すことではなく、問題の本質に気づく能力のことです。

少し違う視点から、このような問題もあります。

 妻が「頭が痛い」と言っていた。

その時にかけるべき本当の答えは何かというものです。

これは、「気づいてあげられなくてごめんね」だそうです。

妻の問題は「もっと私のことをかまって欲しい」なのです。

表面に見える問題を間違って捉え、その問題に何度も解決策を出しても解決には至りません。

その行為は「始末におえない」のです。

もう1つ、

 小学校で、女の子へのいじめを何度注意しても止めない男の子がいたとき何と声掛けをすれば良いか。

この時にかけるべき本当の答えは、

「好きなら好きと、恥ずかしがらずにちゃんと伝えなさい」なのです。

「いじめをしてはいけない」と何度も男の子に言う事ではないのです。

目の前で起こっている事象だけを捉えて、それを問題だと認識し解決させようとしてもそれは本質的な解決になっていないことがある例です。

私たちの仕事はお客様が困って問題を投げかけてきます。

その時に、問題の本質が見えているか、いつもその姿勢を持ってお客様に対峙することが必要です。

2023/07/20

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